猛暑日が激増している
554号を担当いたします新井です。
2024年の夏も非常に暑い日が続き、最高気温35度以上の猛暑日は、東京で20日と、10年前(2014年)の5日と比べ、4倍の日数となりました。
物流センターにおいては、太陽光を受けて屋根や壁が熱を持つことや、窓などの換気機能が少ないため、室内が高温になりやすい環境となっています。そのような状態では、在庫商品の品質に影響が出たり、働く従業員の健康状態や離職など雇用に影響が出たりしかねません。
熱中症対策につきましては、こちらの記事も併せてご覧ください。
暑さ対策として空調設備がありますが、倉庫の空間が広いドッグシェルターなどでは、室内と外界を遮断する構造になっていないなどの理由により導入が限定的で、導入しても利きが悪く電気代が高くなってしまいます。巨大扇風機やスポットクーラー、空調服などで風を送り込むという選択肢もありますが、体感温度を下げるものの、室内温度を大幅に下げることは出来ません。今回は、屋根や壁自体の熱の発生を抑え、倉庫内の温度を上げにくくする対策をご紹介します。
屋根と壁に暑さ対策をする方法
屋根・壁への塗装
まずご紹介するのは、屋根や外壁に塗装をすることで室内への熱の侵入を抑える方法です。ポイントとして、塗装には主に「遮熱」効果があるものと、「断熱」効果があるもの、またそれらを両方備えたものがあります。遮熱塗装は、太陽光を反射することで、屋根や壁材の温度上昇を抑制する効果があります。断熱塗装は、夏場は屋根や壁材から室内に伝わる熱を抑制して温度上昇を抑え、冬場は逆に室内の熱を逃がしにくくする効果があり、1年を通して倉庫内の温度変化を軽減する効果が期待できます。
屋根の外側にシートを貼る
倉庫の屋根でよく目にする折板屋根(波々の形をしているもの)の山になっている部分に金具を取り付け、そこを支点に断熱効果のあるシートを貼っていきます。直接屋根に太陽光が当たらないので、室内への熱の侵入を下げる効果が高くなります。
屋根裏(内側)にシートを貼る
屋内裏の支柱となるH鋼や折板屋根に金具を取り付け、そこを支点に断熱効果のあるシートを貼ります。外側に貼るものと比べて雨風による劣化影響がなく、長期間に渡って使用することが出来ます。
今年の夏は終わってしまいましたが、今後猛暑日はどんどんと増えることでしょう。来年度の予算検討も踏まえ、今からの暑さ対策の準備を進めてはいかがでしょうか。
(文責:新井 和雅)
(参考)
・気象庁HP 東京都 気象データ
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第554号 2024年11月6日)