3PL事業者側の課題とは
荷主側について考えてきましたので、今度は3PL事業者側から考えて見ましょう。
まず第一に3P化には、荷主がパートナーと認める実力が必要です。提案力や実務管理力、情報システムカ、資金力などです。それらを確認するのによい方法は、現在行っている業務について確認し、実際に見ることです。業務を安心して委託してもらえる実力を示す必要があります。
次に提供するサービスの範囲/内容を決めることが必要です。日本ではあいまいな契約が多いですが、サービス範囲を明確にし、その対価としての料金でなければなりません。今まではその都度調整するような形になっているため、いろいろな課題が発生しているのではないでしょうか。サービスの範囲を取り決める場合、たとえば、出荷業務の受注では、受注日、時間帯、休日、手段、受注単位、受注できる数量、方法、イレギュラー対応などです。
そして契約書です。サービスの範囲/内容を明確にしたら、契約書に落とし込む必要があります。従来の日本型の契約書に比べて、3PLにおいてはより細かいものが求められます。ただ、日本企業ではそのような文化がないので、委託側も受託側もあまり細かくないところで合意するのが一般的です。しかしながら、グローバル化に伴い外資系企業と同様に今後は細かくしていくことが必要です。
ただし、このような契約書作成は、労力とコストがかかります。また、物流について得意な弁護士は少ないのではないでしょうか。物流の基本的な話から詰めていてコストが掛かるばかり です。また、タイミングとして契約書作成は早く始めなければ間に合わない事となります。
御社は、物流サービスの範囲と内容を明確にしていますか?
(文責:中谷)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン・ばんばん通信特別号 第9号 2009年4月27日 担当:中谷 祐治)