事例から考えるトラック待機時間の実態と対策

トラック運転手の拘束時間

トラック運転手の拘束時間は、トラック運転手の労働環境改善のため、厚生労働省が大臣告示で「基準」を定めています。その基準では、運転のほか荷物の積み下ろし、休憩、点検などを含む始業から終業までの時間が、1日あたりの拘束時間で原則13時間以下、最大16時間、15時間を超える運行は週2回までに限られています。

拘束時間が厳しく規制される中、物流センター等での荷降ろし/積み込み時における待機時間の問題が、依然として物流業界に横たわっています。さらに下請法からすると待ち時間について対価を支払うことが望ましいとされています。

トラック待機:事例からみる実態

ある物流センターの事例で見てみましょう。荷主からの出荷オーダーの締めは14:00、宵積みと呼ばれている積み込みは17:00からの現場事例です。

《トラック運転手心理》
・昼過ぎに配送が終わったので、翌日配送分の宵積みを早く終わらせたい
・早く入場して早く並んで早く積み込んで自社の車庫に帰りたい

《現実》
・その車輛が早くから並んでいたとしても、荷物が積み込み可能な状態になっていない
・長距離、路線(特別積合便)出し、近距離の順番(オーダーの優先順)にセンターで出荷準備される
・結果として待機時間が長くなる

その物流センターは1日100台の積込車輛が集まります。17:00-22:00の5時間が積み込み時間です。40-50台の車輛は場内に入ってもらいますが、それ以上になると受付時に「場外で待っていて」とトラック運転手に指示します。結果として最大2時間程度待つことになります。

車輛が場外に再度出て、どこで待っているかと言いますと、広い駐車場を併設しているコンビニが待機場になることがあります。(コンビニとトラック運転手はWin-Winの関係になっているケースもあるが、ほとんどはコンビニにとって迷惑)

生産工場での積み込みなどでは、構内にトラック待機場というものがありません。構内道路に5-6台停めるのが精いっぱいです。外部に土地を借りて待機場にしていることもありますが、ごく一部の企業です。

一定時間に車輛が集中するのは仕方がありません。指定時間を決めてもその通りに車輛は来ませんし、荷物もそろっていません。センターの荷揃え状況と、該当する車輛の位置をリアルタイムに把握でき、自動的にトラック運転手に積み込み指示がいくITインフラがあると、待機時間の削減に結び付くのではないでしょうか。

(文責:釜屋 大和)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第345号 2016年11月30日)

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