スマートグリッドとは?(その1)

賢い電力網

突然ですが、スマートグリッドという言葉をご存じでしょうか?

スマートグリッドとはその名の通り“賢い電力網”を意味し、イメージ的には電力網のSCM化とも云えるものです。具体的には、従来の電力網とは異なり発電所から消費者に向かって一方的に電力を送配電するだけでなく、発電所から消費者の間で通信・IT技術を活用して電力の需給バランスを調節し、発電、送電、配電を最適化するインテリジェントな次世代の電力綱の事をいうようです。

電力網の信頼性向上、発電効率向上によるCO2排出量削減、太陽光や風力などの再生可能エネルギー電力の安定供給などの効果が期待されております。

特に米国では、既存電力網の耐用限界が近く送配電網が不安定で大停電がしばしば起きる状況があり、電力網整備の声が大きいとの背景から、活況な動きがありオバマ政権が掲げる「グリーン・ニューディール」政策の一環として推進され、日本でも近年耳にする言葉です。

日米の違い

スマートグリッドを構築するに当ってのキーワードは、インフラ、スマートメーター、スマート家電などがあります。電力供給綱と情報通信網の2種類のインフラを利用し、需要側にスマートメーターと呼ばれる無線通信機能付き電力メーターを経由して電力情報を送受信します。その電力の需給状況に応じて、通信ネットワークからスマート家電を自動または手動で制御します。

それでは、日本における状況はどうでしょうか? 日本の電力事情は、米国とは異なり各電力会社による設備投資が十分に行われ電力綱は安定しており、自動修復する情報システムも整備され、年間停電時間も十数分間といわれております。

そのため、日本では米国と全く同じものではなく、家庭などの小規模なエリアで、電力制御にIT技術を取り入れ、電力を創る、使う溜める効率を最適化するマイクログリッドに注目が集まっています。

但し、この日本版スマートグリッドにもまだまだ解決すべき課題も多いようです。

次回は日本版スマートグリッドの解決すべき課題に迫ります。
(※次回に続く)

(文責:北村)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第69号 2010年2月24日)

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