企業は、競争力、収益力そして成長力を向上させるために様々な分野に投資を続けます。
企業の発展に欠かせない投資には、「研究開発(R&D)投資」、「人材育成投資」、「設備投資」、「マーケティング投資」、「販売投資」、「情報システム投資」、「リスク管理投資」、「コンプライアンス投資」、「社会貢献投資」などがあげられますが、これらの投資はすべて相互に関連しており、これらにバランスよく投資を行うことで、持続的な成長が実現できます。
しかし、人材への投資は、多くの時間・労力・費用がかかるわりに即効性がありません。そのため、本来は優先順位が高いにも関わらず、十分に行われていないケースが散見されます。
人材戦略が必要。しかし短期施策に終始してしまい……
人材への課題はなにかしら常に発生しており、それらの課題解決のためには、「人材戦略」として体系的に取り組むことで効果が生まれます。ところが、人材が不足しており、その解消のためにおこなう緊急的な採用活動や、退職者が多いために、給与等の見直しだけを行うといった短期施策に注力し、根本原因を改善するための取り組みができていないため、いつまでも人材に関する課題が解消しないのです。
人材への投資は、企業の成長と発展に欠かせません。人材が育成され、能力が向上することで、以下のような効果が期待できます。
- 生産性の向上:人材の生産性が向上することで、企業の売上や利益が向上
- サービスの向上:人材のスキルや知識が向上することで、企業のサービス品質が向上
- 新製品やサービスの開発:人材の創造性や革新性が向上することで、企業は新しい製品やサービスを開発
- 顧客満足度の向上:人材の顧客対応スキルが向上することで、企業の顧客満足度が向上
- 企業の価値の向上:人材のスキルや知識、経験が向上することで、企業の価値が向上
- 離職率の低下:人材のモチベーションやエンゲージメントが向上することで、企業の離職率が低下
また、以下のような具体的な施策例を講じることで、人材育成と能力開発が期待できます。
- 研修・教育の実施
- OJT(On-the-job training)の実施
- 自己啓発の支援
- 人材評価制度の導入
- 人材異動の実施
人材投資に必要な二つの強い意志
そして、このように企業の成長を大きく左右する「人材」への投資を行うにあたりましては、2つの強い意思をもって取り組む必要があります。
1つ目は、結果が出るまでに時間がかかるという「覚悟」です。人材育成は、短期的な効果が見えにくいことがあります。しかし、長期的に見ると、人材育成は企業の成長に大きな貢献をします。
2つ目は、中途半端に終わらせないで必ずやりとげるという「決意」です。人材育成は、継続的な取り組みが必要です。企業は、人材育成に必要な時間とリソースを惜しみなく投入し、人材の成長を支援する必要があります。
人的資本経営が求められている時代だからこそ、今後はこれらの意思をもって、積極的に「人材戦略」を遂行し、継続的な企業の成長や発展に努めていただきたく思います。
ロジ・ソリューションでは、物流に関するいろいろなご支援をさせていただいております。また、物流に関連する人材確保や定着化のご支援もさせていただいております。何かお困りのことがありましたらぜひお声掛けください。
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第511号 2023年8月23日)
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