物流業界での人材不足が深刻化しています。2023年は、2024年問題にむけ人材確保に奔走する一年となりそうです。
今回は、企業における「人材」の基本的な考え方についてお話いたします。
人材に関する悩みは多い
お客様を訪問していると、「新たな社員をうまく採用できない」や「既存社員の定着率が悪い」などの声が多く聞かれます。そしてそれらを解決しようと、給与、待遇や人事評価制度の見直しなどを図ろうとされている姿をよく見かけます。しかし、そのような施策だけで、「人材」に関する問題は根本的に解決するのでしょうか。
まず、会社にとって、人材とはいったい何なのでしょうか。日々の業務に追われ、なかなか考える機会もないかもしれません。しかし、こんな時だからこそ、一度原点に立ち返り考えてみる機会を作ることをお勧めします。
「従業員のみなさま」=「人材」は、みなさまの会社にとっての顔でありビジネスの根幹です。そのため、すべての従業員の成長および貢献は、会社にとって価値あるものとして強く認識しなければなりません。また、従業員のみなさまが、献身的に日々の業務を担ってくださることは、決して当たり前のことではありません。だからこそ、上席者は従業員に対し常に興味を持ち、感謝の気持ちを伝え、モチベーションを与え続けなければならないのです。そうすることで従業員には、仕事の楽しさが理解でき、仲間の一員であることに誇りをもち、その職場環境がいかに素晴らしいものであると感じていただけるのではないでしょうか。
会社の対外的イメージを作るのは従業員
また、会社から提示されたどのように従業員のみなさまを成長させるのかとうい明確な指針に基づき、多くの従業員のみなさまがキャリアアップしている事実や多くの従業員のみなさまが、仕事に対し誇りをもち会社の業績もいい状態を保っているという対外的な雇用のイメージは、従業員が作り上げています。すばらしい職場環境を作り出せば、優秀な従業員をひきとめておけます。そして、現在働いている従業員の方々が、自分の仕事に誇りを持っていれば、新たな雇用を生み出し、業績も向上するはずです。
最後に、業績が向上した場合、それを積極的に従業員に還元することは非常に大切です。世間は賃上げムードが高まっています。しかし、基本給のベースアップが会社の成長、雇用環境の改善するための最善の策とは言えません。業績を生み出すのは従業員の方々です。従業員のみなさまが勝ち取った業績をどのように還元するかがもっとも重要ではないでしょうか。
次回は、「人材」における施策のポイントについて考えていきたいと思います。
(文責:長久 佳典)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第499号 2023年3月8日)★掲載された記事の内容を許可なく転載することはご遠慮ください。
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