前回からの続きの内容です。
EC物流のこれから
次に物流の視点から考察していきます。
EC物流は、電子商取引に伴う物的流通、すなわちeコマースに伴う、輸配送の他、保管、荷役、流通加工、物流情報処理といえます。EC物流は、実店舗による流通経路からインターネットなどのコンピュータネットワークを利用することにより、消費者と生産者が直接取引をする流通経路の変革が成し遂げました。
インターネットによる商取引の性格上、実店舗と同様のサービルレベルが要求され、おのずと物流側に要求されるサービスレベルも非常に高いといえます。実店舗でのショッピングを思い浮かべてください。実店舗では消費者が商品を自ら手に取って確認した上で気に入ったものを購入し、持ち帰ります。
この行為は
・品質に問題のあるモノは買わない→不良品なし、商品間違いなし
・必要な数だけ買う→数量違いなし・購入したらその場で手元に入る→リードタイムなし
・持ち帰りの場合交通費のみ→物流費の認識がない更にEC物流事業者への要求として整理すると
・誤納品、不良品ゼロ・受注~納期リードタイムの短時間化
・安い配送料金・細かな時間指定
・安い倉庫運営費用
となります。正直、物流業者にとっては頭を悩ませる物流市場です。しかし、世界的レベルで急成長していることは確かで無視することはできない産業といえるでしょう。
また、急成長中、また歴史が浅いことから、物流の標準化も追いついていないことも確かです。
昨今、スマートフォンやタブレットなどの普及が進み、モバイルによるインターネットが身近になってきました。今後ますますのユビキタス社会の進展を予測すると更なる市場拡大も必至と思われます。物流事業者、3PL事業者にとっては魅力的な市場といえるのでは無いでしょうか?
当社は一般社団法人3PL協会の会員であり、現在3PL協会ではEC物流委員会を発足、当委員会ではEC物流に纏わる課題解決の研究を推進しており、筆者も参画しています。ご興味のある方は3PL協会或いは筆者までお問い合わせ下さい。
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(文責:筑井)
【参照】
経済産業省サイト
平成21年度我が国情報経済社会における基盤整備(電子商取引に関する市場調査)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第143号 2011年9月14日)