なぜECサイト経験こそが物流を知る最良の入り口といえるのか

Amazonの配送状況表示には四段階がある

お世話になっております。531号を担当いたします森道康(みちやす)です。

ここ数年においてECサイトは広く認知され実生活の一部となり、さらには物流クライシスを引き起こすほどまでに大きな規模の荷主となってきました。読者の皆様も、Amazonやアスクル・ロハコ、楽天等のECサイトをご利用になった経験はあるのではないでしょうか。これらのECサイトの顧客側画面では、配送状況を確認すると皆様の手元に届くまでの道程を示してくれます。

では、本題の物流という目線に立ってこれらの画面を見てみましょう。

Amazon.co.jp(以下アマゾン)を例にとります(参考のため、私の注文履歴を遡りました)。

配送状況は「注文済み」「発送済み」「配達中」「配達済み」の4つとそれをつなぐ線で成り立っています(2024年5月29日現在)。以下では詳細を、通常とは異なる遡った目線から見ていきたいと思います。※あくまで部外者の目線から見るということですので、アマゾン社外から見て類推されるオペレーションであることはご了承ください。

4.「配達済み」

配達指定がされている住所(配達先)に荷物が到着したことを指します。ここからが遡る旅のスタートです。

3.「配達中」

配送会社が配達先に向けて荷物を運んでいることを指します。つまり、配達員の方が荷物を持って車などで移動している、ラストワンマイル輸送を指します。

ただし、「発送済み」と「配達中」の間の線があります。この線の上にあるとき、荷物はどういう状況なのでしょう。この答えは、幹線便という、一定量の荷物をまとめて運ぶ段階にあります。同じ方面に荷物を運ぶのであれば、集積地点までまとめて持って行ってしまった方が効率的です。これが幹線便という考え方になります。

2.「発送済み」

荷物が配送会社へ引き渡されたことを指します。つまり、アマゾンの倉庫から配送会社(佐川急便、ヤマト運輸、日本郵便等)へ、荷物の管理が移ったことを意味しています。この段階にて荷物を配送会社の最寄りの拠点へ移動させていきます。これが先に述べた幹線便トラック(船舶や飛行機の場合もあります)への仕分け、乗せ換え作業につながっています。

1.「注文済み」

注文した情報が受注されたことを示します。つまり、データセンターに注文したデータが連携され、在庫している該当の商品がデータ上では数字として引き当てられます。その後、倉庫内でピッキング、梱包、荷札貼り付け、仕分け等が行われます。そうして、配送会社へ受け渡す状態が出来上がるのです。

ここまでで、ECサイトで注文した荷物が倉庫から皆様の手元に届くまでの一般的な道程を見てまいりました。これは一般的な流れであり、さらにいえば、付帯サービス(プレゼント梱包等)を依頼する場合や、お店がECプラットフォームに出店している場合、返品が起こった場合等、様々な状況が発生します。これらの一項目だけでも物流やそれを含む顧客タッチポイントについて、マーケティングの本が何冊分にもなるほどの内容となり、奥深い世界です。

いかがでしたでしょうか。何気なく、まだかなまだかなとワクワクしながら見ているECサイトの配送状況の背景には、物流のエッセンスが詰まっています。もし、このコラムを読んだ後、配送状況の見方が変わり、その背景に居る多くの人々のことに思いをはせてもらえれば、我が意を得たりといった次第です。

では皆様、良き物流ライフをお過ごしください。

(文責:森 道康)

(参考)

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