BCP対策の重要性が高まっている
お世話になっております。528号を担当いたします倉持裕晃です。
近年、地震や台風などの自然災害や、パンデミック、サイバー攻撃などのリスクがますます高まっています。記憶に新しいところでは、今年1月に発生した能登半島地震により、多くの企業がサプライチェーンの混乱に直面しました。こうした状況下で、あらためて「BCP（Business Continuity Plan）」の重要性が高まっています。
BCP対策とは、想定外の事態に備え、事業継続を可能にするための計画であり、物流面で見た場合においては、以下の3つの重要な要素を持っています。
1. 揺るぎない事業継続：どんな状況でもビジネスを止めない
災害やシステム障害など、あらゆるリスクに対して事前に対策を講じることで、物流機能を維持し、事業継続を確実にすることができます。これは、顧客への安定供給はもちろん、企業の競争力維持にも不可欠な要素です。
2. 経済損失の最小化：売上減少や顧客離れを防ぐ
物流の停止は、企業にとって大きな経済損失に直結します。売上の減少、顧客満足度の低下、さらには企業イメージの悪化など、その影響は計り知れません。BCP対策は、こうした損失を最小限に抑え、企業の財務体質を守る重要な役割を果たします。
3. 信頼獲得：顧客と社会からの信頼を勝ち取る
BCP対策は、企業の危機管理能力を向上させ、顧客や取引先から信頼を得るための重要なツールとなります。緊急時でも迅速かつ適切に対応できる企業は、社会からの評価も高まり、持続的な成長を実現できるでしょう。
これらを実現するうえで、物流における代表的なBCP対策としては、複数拠点の活用や代替輸送手段の確保などがありますが、自社の状況に合わせて、適切な対策を策定することが重要です。また、BCP対策は策定するのみでなく、策定後の訓練実施や継続的な見直しが重要です。
ここまでお読みいただいた皆様の会社では、訓練の実施や継続的な見直しはされておりますでしょうか？常にリスク環境は変化するため、今一度リスクを洗い出し、BCP対策の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
（文責：倉持 裕晃）
（ロジ・ソリューション（株） メールマガジン/ばんばん通信第528号 2024年4月24日）
