コールドチェーン(低温物流/冷凍物流)とは?
そのメリットや課題を解説します。
生産、加工
生産から加工の過程においては、生鮮品(青果、肉、魚)、医薬品など商品ごとに作業工程が異なっています。
青果においては、予冷が主な手法となります。予冷とは商品を出荷する前に商品に適した温度帯まで冷却することを指します。予冷をしておくことで商品を高品質に保ちやすくなります。また、予冷を行った青果は、保管から輸配送の工程まで予冷に適した温度管理が可能な冷蔵設備下で管理を行う必要があります。商品の品質を高めるため、常温管理が可能な青果をあえて冷蔵管理を行う企業は年々増えてきています。
肉や魚においては、冷凍が主な手法となります。冷凍を行う場合は、一般的な方法では、完全に冷凍されるまでに時間がかかってしまい、食品の細胞の劣化による急激な品質低下を招くことになります。そのため、細胞の劣化を防ぎ、品質を維持するために急速冷凍機を使用し、短時間で保管に適した温度まで商品の温度を下げるのが一般的となります。
※医薬品においては、厚生労働省により定められた「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」に沿った品質管理が必要となります。
輸配送
顧客から注文を受けた商品を所定の場所まで届ける輸配送のプロセスの中でも、適切な温度管理が必要となります。特に長距離の輸配送を行う場合には、輸送時間が長くなるため、温度管理により注意を払う必要があります。そのため、事前に最適な輸送ルートを検討しておかなければなりません。
また、企業によっては中継地点の倉庫を活用するケースもありますが、倉庫によって商品に適した温度帯での管理に対応していないケースがあるため注意が必要です。
販売
販売のプロセスでは、最終的にスーパーマーケットを始めとした小売店の店頭あるいは直接消費者に向けて販売されます。販売する際も、温度管理を徹底しする必要があり、冷蔵ショーケースや冷凍ショーケースなどを使用し、温度を適切に保つ必要があります。
消費
消費のプロセスでは、消費者のもとに商品が届くだけでなく、実際に消費されて初めて完了となるため、消費者のもとに届いてからの環境に関しても考える必要があります。消費者にとっては購入した商品をすぐに消費しない場合もあるため、商品の保管をしやすいように長期間の正しい保存方法の記載や保存に適したパッケージになるように工夫を施す等の対応も必要となります。
ロジ・ソリューションではコールドチェーンの立ち上げや改善のサポートも行っております。
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