3PLの概念
サード・パーティー・ロジスティクス(以降3PLと略す)ということばは、現在では物流関係では一般的になりました。初めてこの言葉を聞き、興味を持って調べ始めてから、早くも10年以上が経ちます。2000年8月に当時の3PLをまとめ、その後3PLの荒波にどっぷりつかってまいりました。これらをもとに、現在の3PLについて考えてみることにします。
3PLの「3」の意味ですが、サプライヤーがファーストパーティ、バイヤーがセカンド・パーティー、そのどちらでもない第三者が業務を代行しますからサード・パーティーであるという考え方があります。
また、荷主主導がファースト・パーティー、物流事業者主導がセカンド・パーティー、どちらでもない第3の勢力としてのサード・パーティーという考え方もあります。
また、3PL自体にもいろいろな定義がありますが、まだまだ曖昧です。今までの物流業務委託を3PLと称して、さも高度なサービスを提供しているような営業を展開している企業もあるように思います。日本人ははやり言葉を使うのがうまいので、新しい言葉が出ては消えていくように思います。たとえば物流をロジスティクスと言い換えるなど、今までにいくつもありました。
3PLは流行語では終わらない
ただ、物流やロジスティクスの業務に携わるものとして、「3PL」は「はやり言葉」で流してしまうような言葉ではないことを肝に銘じなければならないと思います。それは荷主にとっても、いろいろな事業者にとっても、過去からの延長ではなく、新しい概念だからです。
では、どこが違うのか?
以前は定義は不要で、概念だけを整理して議論すればよいと考えていました。当時、筆者が考えていた概念は次のようなものです。
「クライアント(荷主)が顧客満足度(CS)の向上/市場競争力アップを目的としてロジスティクス業務を専門事業者に委託し、その事業者は、自らのノウハウを使ってクライアントの立場から、提案/改革/実践する。その活動の結果として両者が最終的に効果を分配する。このような互恵的戦略同盟を組みロジスティクス業務を推進することをサード・パーティー・ロジステイクスという。」
しかしながら、現在の状況からすると定義をすべきと考えます。ただ、いろいろな形があるため一概に定義できないため、狭義の3PL、広義の3PLなどといくつかの形を作って定義して、議論を進めてはどうかと考えています。
皆さんはいかがでしょうか?
(文責:中谷)
3PLについてもっと詳しく知りたい方は下記もご覧ください。
物流コンサルタントが物申す (執筆:中谷)
「サードパーティ・ロジスティクス(Third Party Logistics) が経営に与えるインパクト」Copyright(C) 2008 Yuji Nakatani & Logi Solution Co.,LTD.
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン・ばんばん通信特別号 第1号 2008年12月24日 担当:中谷 祐治)