今日からはじめるサード・パーティー・ロジスティクス 17:コンサルティング会社を上手く使い分ける

コンサルティング会社をどう使うべきか

競争提案で3PLを選定しようとするときにコンサルティング会社を通したほうがスムーズに進むと以前お話しました。

今回はコンサルティング会社の起用方法について考えて見ましょう。

コンサルティング会社は、いろいろな分類があると思いますが、ここでは戦略系と実務系に分けて考えます。戦略系コンサルティング会社は、外資系をはじめとして一般的に名前を知られている会社が多いと思います。物流はそのひとつで生産、販売など幅広い案件を受託しています。自社のロジスティクスの今後の展開を一から考えてみたいときは、委託することが有効です。今の物流がよいのか、どの方向へ進めばよいのかについての方向を見つけるお手伝いをしてくれると思います。また、物流だけに限らず、広い範囲のコンサルティングを依頼することが可能です。

ただ、ここで気をつける必要があるのは、戦略コンサルタントの使命はあくまでも仮説を元に検証し、正しい方向に導くことであり、網羅的な調査や分析はされていないことが多いという点です。

つまり、この検討の際のデータで、いきなり物流会社に見積をとっても提案は難しいのです。

物流業務を受託する側は、全体をできるだけ細かく知りたいと考えています。また、イレギュラー業務も可能であれば内容や頻度も知りたいと考えています。つまり、全体像を把握し、決められた条件で提案をしたいと考えており、ここにギャップがあります。

戦略コンサルティングと実務系コンサルティングを上手く使い分ける

ではこの場合にどのように対応すればよいか?

実務系のコンサルタントを起用することが解決の近道です実務系のコンサルタントは、物流会社の求めるものもわかっていますので、戦略コンサルタントが示した方向に向かって、実行プラン作成の支援をしてくれます。

ここでの注意点は、実務系は実務を知っている前提ですから、得意分野があるということです。より実務に近ければ近いほど、分野が限られてきます。コンサルタントを選ぶ際は、得意分野を十分考慮する必要があります。

また実際は、戦略コンサルと実務コンサルの中間に位置する企画型コンサルタントもいます。ある程度方向性が決まっている場合は、この企画型コンサルに依頼したほうがよいでしょう。 このコンサルタントは、ひとつの業種に深いというより、いろいろな業種の物流実務面を知っていて、他の業種などを実務に展開できるようなプランを立ててくれます。実力のある物流事業者と実行ブラン作成をすすめれば、実務コンサルタントは不要になります。

3PLの能力のひとつである提案力は、この企画型コンサルタントや実務コンサルタントが在籍しているかどうかに掛かってくると思います。

御社では、コンサルタントを起用したことがありますか?

(文責:中谷)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン・ばんばん通信特別号 第17号 2009年8月24日 担当:中谷 祐治)

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