空輸の省人化:ドローンの今後

Amazonやドイツポストが注目するUAV(ドローン)

今まで物流現場においての省人化として、自動倉庫、自動仕分機、無人搬送車、更にはロボット等があり、どちらかというと倉庫内での作業が主な対象でしたが、これからはトラックの自動運転等、輸配送の省人化がスポットを浴びてくるのではないでしょうか。

その中の一つに、昨年末にニュースになりましたアマゾンやドイツポストが開発をしている無人航空機(“Unmanned Aerial Vehicle” や “Unmanned Air Vehicle” からUAVと呼ばれることが多い)があります。

世界各国で、軍事用、観測用、監視用等々で使用されていますし、日本でも火山観測や福島の放射線観測等で使用されていますが、これを商用ベースで実用化に向けて実験・研究をしているのがアマゾンやドイツポストです。
「本当に届けられるの」、「途中で墜落したらどうなるの」、「受領のサインはどうするの」等々、皆さんいろいろと感じられたと思います。

アマゾンは、ハード面(技術的)については開発のメドは立っているそうですが、法律面が障害になっているそうです。ドイツポストは、現時点で具体化の計画はないが、将来の配送が難しい地域への緊急輸送などを想定し課題を探っているそうです。それに加え、社会のモラルも重要であると考えます。無人であるがゆえに、悪戯されたりすることもあるかと思いますので、ソフト面の対応、整備が重要になってくるのではないでしょうか。

この夢のような配送手段(商用ベース)を日本で実用化するとしたらどういうところで利用されるのが良いでしょうか。交通が不便で買い物へ行くための手段がないような過疎地に日用品等を届けることが出来れば、住民にとっても喜ばしいことではないでしょうか。

また、郵便等の配達も含めて、定期的にある意味公共性を持たせた方がより便利で活用の範囲が広がるのではないでしょうか。但し、配線等の障害物が多い都市部の住宅密集地やマンション等の配達は物理的に難しい気がします。

日本において、通販物流の影響か宅配便の取扱個数が近年増加していますので、それを取り扱う人や輸送手段が必要になってきます。高齢化社会、ドライバー不足と働く人がこれからますます減ってくることを考えれば、こうした手段が代替えになれば良いのですが、宅配以外の大量輸送は現実的ではないような気がします。
何れにせよこうした輸配送手段が現実的になることを期待したいと思います。

(文責:細川)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第238号 2014年1月31日)