3PL体制確立のために

今日からはじめるサード・パーティー・ロジスティクス (Third Party Logistics) (その13)

3PL体制に移行していく場合について考えて見ましょう。
元請け形態を3PLに近づける第1歩は元請け事業者にマネジメント料(業務企画管理料)とコストを分離し、明示してもらう事が近道でしょう。

具体的に考えてみましょう。
元請事業者の3PL部門をA、実業務部門をB、他の物流事業者をCとDとします。まず元請事業者は同じ会社でありながら、別な機能を果たすために部門を2つに分けて考えます。

Aは荷主の立場から複数の物流事業者の実務を組み合せて、ロジスティクス業務の改革/改善/管理などを行います。ここの部門は、高度なノウハウやその運用管理の対価としてマネジメントフィ(業務企画管理料)を収受します。

BはAと同じ元請事業者ですが、実務部門です。ここの部門はその他の物流事業者CやDとそのコストや品質を競います。そして実物流業務の対価として料金を収受します。

元請事業者にとっては最終的な売上は、元請としてトータルで収受しているときと変わらないので、受け入れやすいのではないでしょうか。ただし、3PL事業者としてのマネジメント能力があるか、中立的に自社の実務部門を他社と比較できるかという大きな壁があります。

このように元請事業者を、「ノウハウで勝負する部門」「実業務のコストと品質で勝負する部門」に分けることによって、3PLに近づくことができます。
2つの機能に分けられない物流会社は3PL事業者としての実力は?ではないでしょうか。あとは、意図的に自社を使っていないことを取り決めた管理指標で確認して行くことです。海外では、実物流事業者が3PL子会社を設立して機能を分離し、親会社利用の比率の制限を示して独立性を明示している企業もあります。

元請事業者がこのような形で3PLに近づけていく場合に、荷主が取ってはならない行動は、最初に決めたマネジメント料(業務企画管理料)をどんどん削減しようとする事です。
これは従来の「運賃たたき」と何ら変わりない行動で、パートナーとしての行動ではありません。つまり、従来の上下関係の意識が抜けずに、自分だけよければよいという考え方にほかなりません。ただ、このような行動に出る企業は3PL事業者からの信頼を無くし、自社のロジスティクス業務の混乱を招く事となるでしょう。そして結局、最終的には自社にその混乱のつけが回ってくる事となるでしょう。

委託先の物流事業者は、3PLを遂行できる実力がありますか?

(文責:中谷)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン・ばんばん通信特別号 第13号 2009年6月22日 担当:中谷 祐治)

 

 

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