成功する物流コンペの進め方:RFPで提示する情報とデータ その2

どんな項目が必要か

今回は、物流の現状についての情報やデータについて整理してみます。

物流の現状を正しく知ってもらうことが良い提案をもらう第一歩です。しかしながら、生のデータなどを開示すればよいというものではありません。整理したわかりやすい情報やデータを開示する必要があります。項目は、「全体概要」「取扱物量」「物流センター」「輸配送」「情報システム」などです。

「全体概要」

ここでは全体像をつかんでもらうための内容を整理します。具体的には、取扱製品の概要、物流フロー、物流担当人員、総物流費などです。取扱製品については、製品自体の情報も必要ですが、物流上の情報も必要です。荷姿、ケースサイズ、重量、取扱の注意点、アイテム数などです。物流フローは、詳細データを別途開示しますが、ここでは大まかなボリュームを記載するとわかりやすいでしょう。総物流費は、支払物流費のみならず物流にかかわるものを全て整理する必要があります。自家物流の場合はここが大変な作業となる場合が多いです。

「取扱物量」

入出荷、保管、輸配送物量、波動性などの物量の概要を整理して開示し、詳細は電子データで開示します。この場合イレギュラーなデータを削除するなどして、検討しやすいデータにする必要があります。それぞれのデータのコード内容や単位などは、別の情報として開示します。

「物流センター」

新規の物流センターを提案してもらう場合も既存のセンター内容がわかると提案がしやすいので、開示します。具体的には、物流センターの物件の仕様などと作業一覧、作業フロー、作業勢力などの業務について開示します。作業内容は、業務フローにして開示し、提案の対象となる範囲も同時に明示するとよいでしょう。

「輸配送」

輸配送も、取扱物量と同様に概要を整理して開示し、詳細は一定期間分電子データで開示します。データ内容を検討しやすいように加工するのも取扱物量と同じです。また、リードタイムは必ず整理して開示します。さらに、オーダーが受信できるタイミングなどの情報があれば提案する場合工夫できる余地が増えます。

「情報システム」

現在利用している情報システムの概要として、体系図や機能などを整理します。

以上のような内容の開示が必要ですが、提案を依頼する内容によって開示する情報も異なってきます。提案を依頼する対象の情報は詳細のデータまで開示が必要ですが、すべてが詳細まで必要とは限りません。開示する情報は、多からず少なからず必要な情報を開示することが重要です。

(文責:中谷)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第120号 2011年3月30日)