ショッピングモール館内物流について(前編)

2011年5月から始まった大阪地区百貨店戦争の主役と見られてきたJR大阪三越伊勢丹、開業当初の売上げが計画通りとはいかず苦戦しているようです。逆に同時期に開業したショッピングセンター(専門店ビル)の「ルクア」が快調のようです。
百貨店よりコスト構造が低いという利点を生かし、百貨店が誘致しにくいセレクトショップなど若者向けのテナントを入れることで支持を集めたようです。大阪地区には今までショッピングモールのような専門店ビル業態が少なく、これまでの買い物と言えば百貨店への依存が高かったのですがしかし、ここにきてショッピングモールが登場し、目新しく映ったのでしょう。

 

「ルクア(196店)」に限らずショッピングモールには数多くの専門店が入居しています。これら売上げ好調な各テナント店舗に商品を供給する事はかなり大変な作業です。百貨店のように指定された館内物流事業者が物流を一括管理運営(商品の荷受け、館内搬送&お届け、宅配品・返品回収業務など)しているショッピングモールはまだ数少なく、多くは特頼事業者が各テナント店舗まで納品商品を直接届けており、必要都度回収業務もおこなっています。

ただ、この様な店舗への直接納品方法は各種の問題を発生させています。

1.モール内に納品会社が比較的自由に出入りしセキュリティーチェックが困難。

2.納品会社が集中した場合など、納品場所渋滞、及び長時間の車両滞留を発生。

3.納品時間が不規則であり、受け取り回収作業が不効率。

4.モール内商品搬送時にお客様との接触事故が発生。

5.売場正面から直接納品する為売場雰囲気にそぐわない事もある。

これらの事からわかるように、ショッピングモール内も忘れてはならない一つの“物流ステージ”であり物流の無法地帯にしておいては効率的で安全な物流環境を確保する事はできません。

 

そこで以下にはモール館内物流を一括管理したほうが効率的な管理業務の一例を挙げます。 (1、2は基本業務、3~6は付帯業務)

1.荷捌き場所管理(入退出管理、入出荷庫取り次ぎ、エレベーター運行調整)

2.モール内集配サービス(商品、宅配品、メール品)[定時納品・定時回収]

3.各種保管サービス(書類、什器・備品)

4.文具の購買代行(ネット注文の文具購買代行)

5.テナント移転サービス(オフィス引越、レイアウト変更)

6.廃棄サービス(書類、什器・備品)

 

<参考イラスト:館内物流の基本業務>

 

※137-1画像

 

要はバラバラと納品してくる特積事業者、又は納品会社の納品&回収業務を一括管理してスッキリさせようというものです。モール運営企業からすれば、モール内の納品会社入退出管理が可能となりセキュリティー面で効果が期待出るし、納品会社からすれば、館内の縦持ち搬送工数が削減でき納品時の車両滞留時間が短縮できます。

また、売場担当者からすれば、特に夏など汗臭い納品会社(=全ての業者さんが汗臭い訳ではありませんが…)などシャットアウトできる等、館内、及び売場の雰囲気を壊すことなく商品供給を受ける事が出来きます。

このように館内物流を一括管理すればそれぞれにメリット享受が可能となるのです。ただ、メリットばかりではなく課題も多くあります。

※後編に続く

 

(文責:戸井田)

 

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第137号 2011年8月3日)

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