ロンドンオリンピックは私が社会人になって6回目の夏季オリンピック
梅雨の真只中、早く明けないかと思いふける近頃ですが、この嫌な梅雨が明ける頃には、切電の暑い夏とともにロンドンオ リンピックが到来します。暑く熱い夏になると今からワクワクしている筆者です。 ロンドンと日本の時差は8時間、オリンピックのライブ放送は深夜になることが多く、眠い目をこすりながらテレビ観戦をする人も多いでしょうね。私もそのひとり。 暑く熱い夏に備え、今のうちに体力を温存する筆者であります。
ロンドンオリンピックは私が社会人になって6回目の夏季オリンピックとなります。この間のオリンピックの思い出とともに、今や生活に欠かせない携帯電話やインターネットといった情報技術、また物流業界における移動通信を重ね合せ振り返えっていきたいと思います。
1992年バルセロナオリンピック。東西冷戦終結後に開催され史上最大規模の大会でした。競泳で岩崎恭子が史上最年少(14歳)での金メダルを獲得し、直後のインタビューで「今まで生きてきた中で一番幸せです」と語り、一躍時の人となりました。
この頃のテレビは現在のようにBS、CS放送もなく、夜のスポーツニュースで結果を知る、またはビデオ録画が主流であり、VHSに対応するSONYのベータマックスも普及率は少ないもののまだ世の中に存在していました。
トラックとの連絡手段はかつては無線でした
インターネットという言葉自体ほとんど耳にすることはなく、携帯電話も庶民の持ち物でなく高価な代物であり、営業マンはポケベルを持ち歩いていた時代です。物流業界においてのトラックとの連絡手段は、殆どが無線であったと記憶しております。
1996年バルセロナオリンピック。近代オリンピック百周年にあたるこの大会の開会式は、エンターテイメント性が色濃く打ち出され、聖火台への聖火の点火者は、当日はパーキンソン病に患うモハメド・アリが震える手で点火していました。サッカー日本代表がブラジルを破ったマイアミの奇跡が記憶にあります。
一般人も徐々に携帯電話を持つようになり、 Windows95の爆発的なヒットで会社業務でもパソコンが普及しました。インターネットという言葉を耳にするものの、どんな代物なのか、インターネットで何ができるのかさえわからなかった頃だと思います。
トラックとの連絡手段には「衛星を使った移動体通信」という言葉が聞こえはじめましたが、通信を行うための車載端末の取り付けに1台あたり100万程度の質用がかかることから、実際に導入している物流業者は皆無に等しかったのではないでしょうか。
2000年シドニーオリンピック。20世紀最後のオリンピックとなったこの大会は、柔ちゃんこと田村亮子、野村忠宏、井 上康生、瀧本誠といったお家芸柔道の金メダルラッシュ、日本女子陸上競技として初の金メダルを獲得したQちゃんことマラソンの高橋尚子で国内が湧きました。
このようなニュースはインターネットやメールなどでテレビ以外でもリアルに入手できるようになりました。
パソコンの出荷台数も爆発的な伸びを示し、家庭にも飛躍的に普及しました。また、携帯電話の 加入台数が家庭電話の加入数を超え、携帯電話は生活に欠かせない道具となっていました。
物流業界においても、事務所とドライバーとの連絡手段として携帯電話が当たり前になり、 高価であった車載端末や通信費が一気に値崩れしたことにより、この頃から車載端末を設置したトラックもチラホラでてきたのではないでしょうか。
デジタコはアテネ・オリンピックの頃から
2004年アテネオリンピック。オリンピック発祥の地(1896年第1回大会以降、108年ぶり2回目)で21世紀最初となったこの大会では、男子100m平泳ぎで北島康介が金メダル、レース後インタビューでの「チョー気持ちいい」のコメントが印象的でした。
ちなみにこのコメントはこの年の新語・流行語大賞の年間大賞に選ばれました。
この頃の携帯電話でテレビが観られるようになり、私も友人と携帯で流れる野球やサッカーの試合の映像をネタにしながら居酒屋でお酒を飲んでいた記憶があります。
この頃から高級車だけでなく、自家用車のカーナビも普及が進みます。
トラックでは企業のコンプライアンス、ドライバーの労務管理、エコ走行の視点からデジタコを導入する事業者が増えてきた頃だと思います。
2008年 北京オリンピック。記憶に新しい前回の北京オリンピックは日本との時差も1時間と時差が少ないため、夏季休暇を利用してリアルタイムに競技を観戦した人も多いのではないでしょうか。女子ソフトボールの金メダルや北島康介の2大 会連続の金メダルが印象的でした。
インターネットは老若男女に問わず生活に浸透し、通信速度の高速化により携帯電話でもインターネットが手軽にできるようになりました。
iPhoneが日本で販売されたのもこの年です。正にユキビタス、モバイル時代の到来です。
大手物流業者においては、トラックの動態管理、デジタコ導入が基本となったのではないでしょうか。GPS動態管理システムの導入などから、態々ドライバーに携帯電話で連絡を取る機会も以前に比べ少なくなってきたと思われます。
トラックとの連絡手段はこれからどうなっていくのか
さて、2012年夏、繰り返しますがロンドンオリンピックの開演です。日本ではアナログ放送が終了し、デジタル放送でのテレビ観戦となります。高画質、大画面視聴が当たり前の時代、3D対応テレビも普及しつつあります。スマートフォンやタブレットでの視聴や情報収集、YouTubeなどの動画も直ぐに手に入ります。
今回のオリンピックでどのようなドラマが生まれるか楽しみです。我が家もこれに備えTVとハードディスク録画機の購入を検討しております。
これまで、過去のオリンピック5大会の思い出とともに携帯電話やインターネットといった通信技術と運送業界における移動通信を振り返ってみましたが、4年毎での変化、ここ20年の飛躍的な進化が伺えます。
2016年のリオデジャネイロ開催時、 更にそれ以降、私たちはどのようなIT技術に囲まれてオリンピックを迎えることになっているのでしょうか。生活も物流も想像できない進化を遂げていることは確かではないでしょうか。
(文責:筑井)
※「iPhone」はApple Inc.の商標です。
※「ベータマックス」はソニー株式会社の商標です。
※「VHS」は株式会社JVCケンウッドの登録商標です。
※「SONY」はソニー株式会社の商標です。
※「Windows95」 Windows は米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
※「YouTube」は、YouTube,INCの登録商標です。
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第178号 2012年6月27日)