見落とされがちな包装のこと
先日、包装に関する講習に行って参りました。基本的なノウハウから、最近の動向まで幅広い内容であり、大変参考になる内容でしたので紹介させて頂きます。
包装については、私自身の今迄の業務の中で、輸配送・在庫管理に注していた為、軽視しており今回の講習で包装設計の重要性や難しさを認識でき、今後の業務に大きくプラスになると感じました。物流事業者の立場からすると包装の検討を行う機会は皆無に等しいですが、いざという時に役立てたいものです。
今回は、その講義の中で、私自身が感じた事を皆さんにご紹介したいと思います。
まず、今回の講義は「包装の目的「包装の役割」「適正包装の考え方」といったものから、「包装という観点からの環境問題への対応」という内容でした。環境問題については、企業価値の向上・維持や企業存続の為に今や避けて通れない社会問題となっており、各企業においても、様々な取り組みが行われています。しかし、環境問題への取り組みは、コストアップに繋がる事が多く、コンプライアンス上の取り組みとなっているのが現状ではないでしょうか?
そういった中、今回の講義で「ローマ・クラブ」が1972年に発表したレポート「成長の限界」の内容が一部紹介されました。
皆さんは既にご承知かも知れませんが、簡単に内容をご説明させて頂くと、人類が今後大きな変革もなくこのまま”成長”を行っていくならば資源の枯渇、食料不足、廃棄物や化学物質等による環境汚染、などの要因の中、2100年までに社会は必ず悲劇的な破局を迎えるという内容でした。この内容は当時問題となり、現在に至っても様々な議論や検討がされています。私は、この「私の次の世代(又は、私の世代)に悲劇的な破局を向かえる」という結果に驚きを通り越し、恐怖すら覚えました。
前述の通り、環境問題への対応はCSRやコンプライアンスの観点からも避けて通れない社会問題となっております。しかし、今後は個人がモラルを持って取り組まなければならないのではないでしょうか? 私は学者ではなく、物流コンサルタントにすぎません。しかし、物流コンサルタントとして、積載率の向上による輸送台数の削減や、静脈物流における効率化提案など環境問題に対して出来る事は少なからずあると思っています。
今後は、コストダウンは勿論として、環境問題への取り組みなど企業の付加価値を高める提案活動をこれまで以上に積極的に推進していく事を決意しました。環境問題への取り組みに対し、改めて考えてみてはいかがでしょうか?
(文責:高田)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第86号 2010年7月14日)