特定荷主に課せられた環境対応と対策-3

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Ⅲ.経済産業省へ提出する資料作成の流れ

特定荷主の義務と環境数値の見方について見てきましたが、最後に、実際に日々の輸送実績値を蓄積し、それを基に資料を作成する為に必要なステップについて考えてみます。

資料作成ステップ

1.目標値の設定
-中長期的にみて年平均1%以上のエネルギー使用原単位の低減目標が、特定荷主には課せられている

2.環境方針の確認
-コスト、サービスレベル、安定輸送など、環境対策の優先順位などを明確にする

3.実績把握
-現状の輸送機関を把握し、適用するエネルギー使用量算定方法に必要なデータを収集する

4.結果検証
-収集した今年度実績を基に、前年度実績との比較(エネルギー原単位の低減率の把握など)、当年度計画に対する達成度の検証もできるとよい

5.要因分析
-4で目標値が達成できなかった場合は、その要因を分析する

6.次年度施策の検討
-3.4.5での結果を基に、エネルギー使用原単位の低減に繋がる施策を検討し、想定効果を算定する。年平均1%以上の低減目標を達成できるような施策を立案する必要がある

7.提出資料の作成
-経産省から提供される報告書作成ツールを使用して、4.5.6の結果を基に「定期報告書」と「計画書」を作成する

日々の輸送実績を収集するだけでも大変ですが、実績の正しい把握があってこそ、次の検討ステップへと繋がっていきます。どの数値が必要になるか、どのような集計・分析をする必要があるか、検討ポイントは何かを理解した上で、日々の実績データを蓄積・整備していくことが目標達成の近道ではないでしょうか。

(文責:小出 貴美)

今後は、貨物の所有権を問わず、契約等で輸送の方法を決定する者を荷主と定義され、通信販売事業者なども対象となってきます。(参考サイト

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参考文献

・国土交通省における地球温暖化対策について【概要】
https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/environment/sosei_environment_tk_000006.html
(国土交通省)

・日本の温室効果ガス排出量の算定結果
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg-mrv/emissions/results/index.html
(環境省)

・省エネ法(荷主に係る措置)について
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/ninushi/document.html
(経済産業省 資源エネルギー庁)

・物流分野のCO2排出量に関する算定方法ガイドライン
https://www.greenpartnership.jp/co2brochure.pdf
(経済産業省・国土交通省)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第382号 2018年5月30日)

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