バイオ燃料の中でもバイオディーゼル燃料に注目
初夏に向け新緑の季節が近づいてまいりました。新緑の「緑」を連想すると「エコ」と答えてしまうのは私だけでしょう か。いまや、企業や個人にいたるまで環境、エコをキーワードにさまざまな提言や取組がされるようになってきました。そこで、以前メディアを賑わしたバイオ燃料について考えてみたいと思います。
バイオ燃料にはいくつかの種類がありますが、その中で、我々の業界で使用するトラックの燃料、軽油の代替燃料として 注目されているのがバイオディーゼル燃料です。
バイオエタノール燃料(ガソリン車用)は、トウモロコシやサトウキビのような糖分を原料としますが、バイオディーゼル燃料は主に大豆油(米国)、菜種油(欧州)、パーム油(東南アジア)、天ぷら油の廃油(日本)等、植物の含有油脂を 原料とします。製造方法は、これらの植物油とメチルアルコールを触媒でエステル化させ、グリセリンを取り除き粘度を下げる等の化学処理を施します。ディーゼルエンジンで使用できるようにするわけです。
バイオディーゼル燃料のメリットは、
●原料が化石燃料ではなく植物であるため、石油製品の価格変動を受けにくい
●ディーゼルエンジンの改造なしで給油ができる
●含有有害物質量が軽油同様少なく、硫黄酸化物(SO)が殆ど出ない
●植物性の廃食油を使う事により、廃棄物リサイクルに貢献する
●カーボンニュートラルの考え方により、CO2の排出量を抑制出来、地球温暖化防止に貢献する
等が挙げられ、徐々に研究が進められています。
まだまだ課題も
ハイブリットや燃料電池のように、これからどの程度普及・成長していくのかが注目されていますが、まだ課題もたくさんあるようです。
原料が廃食油をリサイクルしているため、安定的に製造供給できるのか?軽油より安い価格で製造できるのか?といった「供給とコストの課題」、その他にもバイオディーゼルを使用するための「法律の課題」があるようです。
現在では、一部の自治体や企業が、実験的に動力燃料として、またバス・トラックの燃料として活用されています。(弊社のグループ企業でも一部取り組んでいます)
安定供給と価格等の諸課題が解決すれば、環境活動のPRと、燃料コストの低減につながり、またお客様(荷主様)にも環境面、価格面の還元が可能になるのかも知れませんね。
(文責:佐藤)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第29号 2009年4月22日)