震災で注目が集まる太陽光発電ですが
皆様ご周知のように福島原発事故発生後、今後のエネルギー政策が毎日のように大きく取り上げられています。そのなかに太陽光発電をはじめとする再生エネルギーの活用・拡大についても多く議論がなされています。ここでは、このような今後のエネルギー政策といったような大きな議題ではなく、太陽光発電について、更にはそのなかでも皆様のちょっとした知識の1つになればと思うことを記載させて頂きます。
太陽光発電が震災後、大きく取り上げられていますが、太陽光発電はそもそも温室効果ガスが削減出来る等、環境面での効果が大きいということから導入されてきました。ところが今回の震災による停電により停電時対策の1つとして取り上げられるようになりました。実際、家庭用の太陽光発電であれば停電時でも太陽光から電力を供給することは出来ます。ただ、このように停電時に太陽光発電が使えるということを知らない、もしくは仕方がわからない方が多く、今回の震災による停電時にメーカー様へ多くの問い合わせがあったとのことです。その対応として、メーカーサイドでは急遽、ホームページにやり方を掲載したりパンフレットを作ったりといったことにおわれたそうです。
そもそも太陽光発電は停電対策として考えられてこなかった
参考に申し上げますと、パワーコンディショナを操作することにより「自立運転機能」を働かせ、専用コンセントに使用したい電気製品をつなげば使用出来ます。
(詳しくは各メーカー様のホームページを参照下さい)
但し、使える電気量は少ない為、携帯充電や電気ポットの湯沸かし程度位(規模により異なる)です。また、当たり前のことですが使えるのはあくまでも太陽光がある場合、つまりや雨といった場合には使えない場合もあります。
では企業で導入しているような大型の太陽光発電設備はどうかといえば、基本的には自立運転機能のついたパワーコンディショナは導入していないのが大半です。要は家庭用もそうですが冒頭申し上げた「そもそも環境対応目的が主」というのが大きな要因ですが、太陽光は発電のみの機能であり電気を蓄える「蓄電」ではありませんので、発電した電気をそのまま使用するしかありません。しかし、企業が取り入れている大型の太陽光発電でも家庭用で携帯充電位といったものと同様、よほど大型のものを導入しない限り停電時に大半の電気量をカバーするようなことは困難です。当然、先程も記載したように太陽光により発電量が左右される等、安定性に欠けるといった点もあります。
太陽光発電(自立式パワーコンディショナ)+蓄電池といった組み合わせをとれば、ある程度の安定性は保てますが、蓄電池は維持費もかかる等、費用面での負担が非常に高くなります。しかしながら、(太陽光と直接関係ありませんが)この震災で蓄電池は品不足状況になっている等、ニーズは非常に高まっています。
上記のような状況ではあるものの、太陽光発電は停電時対応(発電)の1つとしてよせる期待は大きいようです。
(文責:杉本)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第128号 2011年6月1日)