今日からはじめるサード・パーティー・ロジスティクス 24:3PLが注目される理由

事業価値と資産効率

現在企業経営に求められていることは、大きく2つあり、企業価値を高めることと社会的責任を果たすことです。

企業価値を高めるには、事業価値を高めることと資産効率を高める観点があります。

その事業価値を高めるには、事業ポートフォリオの見直しや効率的な事業運営をすることが求められます。この効率的事業運営こそが、サプライチェーンマネジメントやロジスティクス、営業物流の利用などロジスティクスに大いに関連する項目だと思われます。

一方、資産効率を高めるためには、物流施設などの資産売却や在庫量の削減が求められます。最近物流施設や物流子会社の売却のニュースがありますが、これを狙ったものでこれからも続くと思われます。

また、サプライチェーンマネジメントが一般に知られるようになり、最近では書店に在庫管理や在庫削減関連の著籍が増えています。これもこの方向に沿ったものといえるでしょう。

社会的責任を果たすことも求められていますが、物流は公共の道路や空港や海において事業として行われることもあり、特に環境、安全、社会貢献などが必要な業界です。以上のような企業経営に求められることを実現していくための方策と結果として変わることを考えてみましょう。

これから何をすべきか

効率的事業運営を行うためには、物流からロジスティクスへ、またロジスティクスからサプライチェーン・ロジスティクスへ取り組みの範囲を広げるというテーマがあります。自家物流を行っているなら、営業物流への転換を図るとか、商物一体の体制を商物分離するなどのテーマもあります。

資産効率を高めるためには、保有している物流資産を売却したり、そのまま賃貸に切り替えて利用することや在庫を最低必要まで削減したりするというテーマがあります。

社会的責任を果たすためには、自社物量だけの単独物流から共同物流への移行、トラック輸送を鉄道輸送や船舶輸送に切り替えるなどのテーマがあります。

これらを実践していくことで、コスト削減をはじめとして、管理レベル向上、品質向上、資産/在庫圧縮、労務管理工数削減、CO2削減、コンプライアンス強化などが実現できるでしょう。

これらはあくまでも一例ですが、ロジスティクス面でのテーマが多いことがわかります。これらのテーマを進める上では、今までの物流事業者ではなく対象領域の広い3PL事業者の活用が実現の近道です。企業を取り巻くプレイヤー(株主、従業員、取引先、消費者、社会…)からの要請のレベルは高くなり、その求められるスピードも早くなってきています。これは以前にも増して変化が激しい時代となっているからです。

これらの求められることに自社だけでは応えられなくなっているか、もしくは応えるために自社の貴重なリソースの多くを裂く必要があるのが現状では無いでしょうか。

それらを解決するためには、「パートナーとの協業という経営スタイルへの変革を行う」ことが必要です。そのロジスティクス領域におけるパートナーこそが「3PL」なのです。

御社は、3PL事業者をパートナーとしていますか?

(文責:中谷)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン・ばんばん通信特別号 第24号 2010年1月18日 担当:中谷 祐治)

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