物流コンサルティングの現場で「伝える」を考える。4

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前回は輸送コストに関する具体例を引き合いに出しながら、横の論理についてご説明しました。今回は「論理的か否かは誰が決めるのか」についてご説明します。これまでご案内した通り、話が上手く伝わらない三大原因のうち2つは、縦・横の論理がつながっていないことでした。残る原因は相手に十分に寄り添えていないことです。どんなに堅牢に縦・横の論理を構築しても、相手が理解しなければ何の意味もありません。なぜならば論理的か否かを決めるのは、あくまでも相手側だからです。

では「論理的に説明しているのに、相手がなかなか理解してくれない」という例を出しました。実際に同じような経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。自分の論理を信奉しすぎると、相手を受容する余裕がなくなってしまいます。私が顧客やプロジェクトメンバーとのコミュニケーションの際に、常に肝に銘じている言葉があります。それは、「受容・共感なしの議論は単なる動物によるバトルである。」という言葉です。コミュニケーションにおける受容・共感の重要性を端的に示しています。大学院での授業で田中道昭先生から教えていただいたフレーズですが、いまだに当時の強烈な印象が残っています。

皆さんも論理の構築に夢中になるあまり、目の前の相手を受容できなくなっていないでしょうか。これまでも述べた通り、「上手く伝えること」と「上手く聞くこと」は表裏一体です。上手く伝わらないと感じたときこそ、上手く聞くことを意識してみてはいかがでしょうか。本稿をもって『物流コンサルティングの現場で「伝える」を考える。』は完結となります。物流コンサルティングの現場で「伝える」を考える。1でもお伝えしましたが、本稿の存在が転入者の方、そして転入者の受け入れに悩む方の一助となれば幸いです。

(文責:野尻 達郎)

【参考資料】
『イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」』安宅和人,英治出版,2020年1月27日)
『経営戦略4.0図鑑』田中道昭,SBクリエイティブ,2020年4月10日

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第438号 2020年9月16日)

 

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