物流は武器になる1 :変化する物流担当者のミッション

過去20年で最も高い売上高物流コスト比率

2022年4月に公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会による『2021年度物流コスト調査結果』が発表されました。

2021年度の売上高物流コスト比率(全業種平均)は5.70%でした。近年は物流事業者からの値上げ要請等によって、売上高物流コスト比率は上昇傾向となっていましたが、過去20年で最も高い売上高物流コスト比率となりました。

物流に関する調査は数多くありますが、当該調査が20年以上続いていることから、長きにわたりコストが物流担当者の重大な関心事の一つであり続けていると推察されます。また、私は実務の中で様々な企業の中長期物流ビジョンの策定を支援してきましたが、ほぼ全ての企業が中長期的に最も重要な物流KPIとしてコスト関連の指標を掲げていました。

これからもコストが物流担当者の重大な関心事であり続けると同時に、コストの適正化は物流担当者の重要なミッションであり続けるのではないでしょうか。

確かにコストは物流領域で最も重要な指標の一つですが、企業の損益を左右する要素として売上を無視することはできません。当然のことと捉えられがちですが、物流は縁の下の力持ちとして、 売上拡大に向けた施策(営業エリアや取り扱い商材の拡大等)を下支えしています

新規事業における物流面のコーディネートや自社の物流資源を活用した新たなサービスの開発も

また、物流担当者の新たな役割として、新規事業における物流面のコーディネートや自社の物流資源を活用した新たなサービスの開発を位置付けている企業もあります。物流環境が目まぐるしく変化しているのは周知の事実ですが、物流担当者に求められる役割も刻一刻と変化しています。

本稿では物流担当者のミッションとその変化の兆候について取り上げました。次稿では物流の武器としての側面に注目して、物流担当者に求められる新たな役割や活動の要諦について事例を交えながら紹介します。

(文責:野尻 達郎)

【参考資料】
『戦略的産業財マーケティング』笠原英一
「3PL事業におけるマーケティング2」『流通ネットワーキング』,329号,pp.52-56 野尻達郎


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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第486号 2022年8月31日)

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