はじめに
物流業界において、国際化が益々重要になってきています。そこで企業として国際力の強化、特に英語の習得を推奨する企業も増えてきました。
また、日経新聞紙面のアンケート結果によると20代~50代のビジネスパーソンの「新たに取得したい資格ランキング」の1位にTOEICのレベルA(860点以上、ネイティブではないが十分なコミュニケーション能力を備えている)、2位にTOEICのレベルB(730点~860点未満、どんな状況でも適切なコミュニケーションをできる素地を備えている)となっており、個人としても英語を学習したい方が多いようです。
そこで今回は視点を少し変えて、英語について考えたいと思います。
英語の学習の需要は増してきておりますが、対して日本人は英語に苦手意識を持つ方が多いと言われており、その苦手意識が英語学習の妨げになっています。特に英会話では顕著です。そこで、英会話において誤解しがちなポイントを2つ挙げて考えてみます。
ビジネス英語、二つの誤解
1.「発音」英語は正確な発音でないと通じない、日本語のカタカナのような発音だと相手に英語だと認識してもらえない
という誤解です。
もちろん発音が良いに越した事はありませんが、そもそも英語圏の人でも発音は地域によって違います。また、日本や韓国のように母国語が英語以外だと発音も独特なものになります。しかし、日本語でも関東と関西では全然発音が違いますが、問題なく通じています。それと同じで英語も多少発音の違いはあっても、文脈が違っていなければ通じます。会話の目的は発音ではなく発言の中身ですので、中身が伝われば発音を気にする必要はないと思います。
2.「聞き取り(ヒヤリング)」一字一句正確に聞き取り、翻訳しなければならない
という誤解です。
長い話だと知らない単語が出てきたり、話が追えなくなってしまったりして、何を言っているかわからなくなってしまう事があります。
しかし、きちんと主語と述語と目的語(SVO)を聞き取り、他の情報と分けて考えればわからない単語も話の流れからある程度は想像できます。それでもわからないポイントだけを聞き返して確認すればよいのです。
確かに正確な数字や単語の意味を理解する事は必要ですが、正確な情報を必要とするやりとりなら、会話だけで済まさず書面やメールで時間を掛けてやるべきです。実際に外国人と会話した事がない人ほどこうした誤解をしやすいですが、話してみると上記の誤解は実感できるはずです。
簡単な英語で丁寧に話し、聞き取ろうとすれば英会話は意外と難しくないと思います。
以上の考え方はあくまで意思疎通のツールとしての英会話への考え方ですので、実際のビジネスシーンではより高い語学力が求められます。特に物流現場では複雑な会話や専門用語を覚える必要があります。苦手意識を無くして効率良く英語を学習していきたいですね。
(文責:小﨑)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第202号 2013年1月16日)