2015年3月に出版されました「間違いだらけの物流業務委託」をご紹介してきましたが、今回が最終章となります。
「第6章 より良い物流パートナー関係熟成のために」では、ロジスティクスにおける物流業務委託先との協業の重要性とより良いパートナー関係熟成のために必要なことについて取り上げています。
現在の企業経営では企業価値の向上と社会的責任を果たすことが必要です。その具体的推進テーマを見ると、物流やロジスティクスに関連したものが多くあります。つまり、ロジスティクスは企業経営に直結しているという理解が必要です。
企業を取り巻くプレイヤーは多く存在していますが、それぞれが求めるレベルが高くなり、スピードも早くなってきています。その結果、自社だけでは適切に応えるのが難しくなってきています。それらを解決するためには、今までの考え方を転換し、最適なパートナーを選定し、そのパートナーと力を合わせて、変化の激しい時代を乗り越えていくことが必要です。つまり「パートナーとの協業という経営スタイルへの変革を行う」ことです。経営がロジスティクスと密接に関係していることから、ロジスティクスのパートナー選定は極めて重要です。
パートナー選定に際しては、経営戦略立案という位置づけで委託する業務範囲を明確にし、その業務に強い委託先に自社の求める姿を基準に委託先の活用できる力を評価して選定することが重要です。
選定した委託先とのパートナーシップを熟成のためには、求めるものは求め、自らが正すべきところは正すという考え方が必要です。つまり、メリットもリスクもシェアすることを前提に、共同で施策を推進できるような、風通しが良く、程よい緊張感のある関係構築が必要ということです。
「物流」は決して「縁の下の力持ち」ではなく、「ロジスティクスが経営そのもの」でその中心にあるのが「物流」という認識が必要です。
物流からロジスティクス、さらにその先に進化するためには、委託先とのパートナーシップの上に立った協業化が重要です。パートナーシップの熟成が進み、さらに業務の高度化につながるという好循環を生み出すためには、サプライチェーン上の各企業がロジスティクスの重要性を認識していることが必要です。
(文責:中谷 祐治)
詳しい内容は、日刊工業新聞社刊「間違いだらけの物流業務委託」をご覧いただけますと幸いです。
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第303号 2015年11月25日)