特積み運賃タリフについて

最近、ドライバー不足、燃料費・人件費の高騰に伴い、特に路線事業と呼ばれる特別積合せ貨物運送事業においては、これまで馴染みの少なかった平成6年、平成11年の料金タリフという言葉をよく耳にするようになりました。さてこの料金タリフ、各年度の料金タリフでどれ位の価格差があるのか、非常に気になるところです。そこで今回、昭和60年から平成11年のタリフでどの様に制度・料率が違うのか比較してみました。

まず、大きく制度・料率が違うのは昭和60年度と平成2年度の料金タリフです。平成2年にこれまで認可制であった料率が届出制に規制緩和され、事業者の自主性が尊重されるようになりました。料率も昭和60年と比較して8.4%~8.6%の改定率でアップしております。一般的に昭和60年タリフよりも平成2年タリフの運賃が高いと言われるのはこのためです。

次に改訂になった時期は平成6年ですが、平成2年との違いは料率が平成2年届出運賃の上限9.8%以内であれば届出時に必要な原価計算書等の添付が省略できるということです。
更に平成9年に原価計算書等の添付が省略できる範囲率(以降、省略範囲率)が、平成2年届出運賃の上限・下限9.8%まで、平成11年には省略範囲率が平成2年届出運賃の上限・下限20%までに規制緩和が進んでいきます。

【表1】特別積合わせタリフの改定内容

※トラック事業に係る運賃・料金の届出時における原価計算書等の添付を省略できる範囲のこと【参考文献】
改訂99年版貨物運賃と各種料金表(交通日本社・刊)

少し分かりづらいかと思いますので、平成6年以降の改定内容を要約すると、

(1)平成2年届出運賃を基準に上限・下限の省略範囲率が拡大していったこと
(2)基準運賃が平成2年届出運賃となり、これまで一律であった基準運賃の概念が無くなったこと

です。極論で言うと、A社は平成11年タリフ=平成2年届出運賃上限×120%、B社は平成11年タリフ=平成2年届出運賃×80%を適用した場合、同じ「平成11年タリフ」でも42ポイントの価格差が発生します。これが一番料率比較を分かりづらくしている要因ではないでしょうか。

その様な分かりづらい料率比較に対しては、基準値を設定してみるのも一つの手法です。
私個人の見解としては、平成2年の基準運賃が良いのかと考えます。
理由としては、

(1)特積み事業者は、ドライバー不足、燃料費・人件費高騰のために値上げの動きが加速していること
(2)平成6年以降の料率基準は流動的ではあるものの平成2年運賃がベースとなっていること
(3)昭和60年の基準タリフと平成2年の基準タリフ差は8.4%~8.6%と明確になっていること

が大きな理由です。
実際に昭和60年の料金タリフを適用している荷主については、継続的な安定供給・コンプライアンス遵守を検討する上での基準という意味で、逆に平成6年タリフ、平成11年タリフを適用している荷主は決して自社が高いとは思わず、現行のサービス内容を踏まえた中で基準値と照らし合わせて一度参考にしてみてはいかがでしょうか。

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(文責:鍋田)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第262号 2014年9月3日)

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