2015年11月13日に「RFID/NFCで革新する・スマートシステムセミナー」にてIoTを題材とした基調講演を担当しました。その内容についてみなさんにお伝えしたいと思います。最近はTVで特集が組まれ、新聞記事にもよくなっている“IoT”ですが、まだまだ概念に近いところがあり、20年前の3PLという用語がはやり始めた、3PL黎明期に似ている感覚があります。まずIoTとは何かを整理してみます。
IoTとは
IoTとは、「Internet of Things(モノのインターネット)の略称。身のまわりにあるモノにセンサーが組み込まれていて、直接インターネットにつながり、モノ同士、あるいはモノとヒトが相互に通信できるようになる仕組み。ネットワーク経由でモノの状態を遠隔でモニタニングし制御できるほか、モノから送られてくる膨大なデータを解析することにより、新しい製品やサービスを創出することも期待されている。」です。
更に簡単に述べると、人間の五感のうち味覚を除く、視覚、聴覚、触覚、嗅覚を自動認識技術にて実現し、そのデジタル情報をインターネット経由のネットワークでつなぐ仕組みです。
IoTの取り組みは始まったばかりで、「これがIoTだ」というものは何もない状況です。米ガートナー2014年版「先進テクノロジのハイプ・サイクル」によると、IoTはバズワード(注:定義や意味が曖昧(あいまい)でわかりにくい言葉)としてもっとも注目されている技術となっています。2015年、IoTでつながる機器(家電、住宅、重機、建設土木、時計など)は全世界で50億台だと推定されています。これが5年後には5倍の250億台になるとガートナーは述べています。これをビジネスチャンスとして、センサーデバイス関連企業、ネットワーク機器提供企業、クラウドシステム提供企業、情報分析ソフトウエア企業などはIoTを絡めたソリューション提供に力を入れています
IoTはセンサー中心?
ここで注意しなければならないことは、センサーを取り付けたらIoTになるのかということです。「実現したいこと:新しい製品・サービスの開発」があり、そのためには「データを解析」する必要があります。そのデータを収集するためのセンサーです。センサー端末のソフトウエアをアップデートして、実現したいことを実現するために端末機能の改善・追加が必要となります。例えば自動車の自動運転を目指している「TESLA MOTORS」などは、「実現したいこと:自動運転」、「データを解析:世界中の運転データが対象」と明確です。そして順次車載端末のソフトウエアをアップデートしています。このあたりにつきましては次号で少し詳しくお話しすることにします。
(文責:釜屋 大和)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第304号 2015年12月2日)