先日、ワードプロセッサー(以下ワープロと略す)のソフトウェアが意外に使われておらず、すべて表計算ソフトで行っているという話を聞いて愕然としました。それぞれの特徴をうまく活用して、物流業務でも事務の生産性を上げることが必要です。そこで、今日は、提案書作成や契約書作成などで利用するオフィスソフトウェアのお話です。
契約書は、条文の内容で当事者双方のやり取りがありますので、さすがにワープロのソフトウェアを活用していることと思います。「変更履歴の記録」を使えば、クリック一つで訂正内容を表示したり、最終版を表示したりできますので、とても便利です。また、文章を加筆訂正するのに長けていますので、そのような業務は、やはりワープロのソフトウェアを活用することが有利です。
文章を表計算ソフトで作成している場合もよくあります。文章の中に表などがあれば、使いたくなる気持ちはわからないこともありません。ただもし使うのであれば、「折り返して全体を表示する」を使い、一つのセルに一文を入れたほうがよいと思います。決まったサイズのセルにして、下のセルに文章を続けている場合がありますが、追加や削除があった場合に手間がかかります。また、別の資料に二次利用するときも整形が必要になりますので、手間がかかり生産性を落とすことになります。
同様に、碁盤の目のようにセルのサイズを調整して作成しているものを見かけます。情報システム関係でよくあるように思いますが、二次利用が絶対ない場合か、閉じられた中での二次利用しかない場合しか、これも生産性は上がらないと思います。
提案書で使うのは、スライド作成ソフトです。プレゼンテーションの本などでいろいろ取り上げられていますので、ここでは生産性の上がる小技をご紹介します。
まず、スライドは手書き原稿を作るのが基本です。これは、スライド原稿作成者は限られていますが、いざという時は電子化の作業の応援がもらえるからです。また、内容を検討する際に電子化しながらでは時間がかかるからです。
スライドの目次は、スライドのフォームのタイトル枠を活用していれば、簡単に作成できます。(以前は自動でスライドを作ってくれる機能がありました。)それだけではなく、MECEやツリー構造を意識すると、白紙のスライドに適当に作成するのではなく、コンテンツ枠を利用したほうが統一した表現でわかりやすくなりますし、作成の生産性も高まります。
細かいことをいろいろ書きましたが、みなさんも自分だけの小技で生産性を上げていることと思います。形のない物流サービスを提案するうえでは提案書は大変重要な役割を担っています。いかに事務の生産性を上げて考える時間を増やすかが重要です。
一度振り返ってみられてはいかがでしょうか。
(文責:中谷 祐治)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第351号 2017年2月15日)