都心の朝の出勤時間帯は、混雑していてなかなか思い通りのところに移動できないことがあります。私の通勤途上にも、いつも人が交差し、歩きにくい駅があります。
・改札に向かう通路は左側通行
・改札機は左側に入場用が多い
・構内は折り返して逆向きにホームに降りる構造
・ホームに降りるエスカレーターは改札から見ると右側にある
・エスカレーター手前には柵があり、改札右側からくると遠回りになる
ホームに降りていく人は、遠回りでもエスカレーターを使いたい人と階段を利用して急ぐ人に分かれ、改札から人が分かれて進み、折り返してホームに降りていきます。一方階段を上ってくる人は、エスカレーターを使えないため左側を上って左に曲がろうとします。ここで人の流れがぶつかることになり、スムーズな流れが分断されています。
エスカレーターを上り用にし、上ってくる人はエスカレーターかそれに沿った右側通行、下る人は改札左側から来て右側通行でホームに降りていくようにすればスムーズになると思われます。その他にもなにか制約があるのかもしれませんので、簡単にはいかないかもしれませんが、改善の余地はありそうです。
物流センターの改善の切り口はいろいろありますが、前記の駅のように動線を切り口にすることができます。動線をスムーズにする、できるだけ短くする、できるだけ回数を減らすなどですが、究極は動かないということです。ワークサンプリングをしてみると、驚くほど移動が多かったということもあります。
機械が棚を運んで来たり、ピッキング商品がピッカーの前に搬送されてきたりする最近の流行の機械を導入するのもよいのですが、機械を入れなくても、ABC分析をして手前によく出荷される商品を並べる、レイアウトを変える、ピッキングの順番を変えるなど地道ですがいろいろな改善の方法があります。
皆様も一度動線を切り口に改善をお考えになってはいかがでしょうか。
(文責:中谷 祐治)
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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第352号 2017年3月1日)