デザイン思考でユーザーの視点を取り入れた物流ソリューションを考える

デザイン思考を学んでみた

先日、社内でのセミナーでデザイン思考を学ぶ機会がありました。

デザイン思考とは、「デザインの考え方をビジネスの場に適用した思考法」で、さまざまな新製品開発やイノベーション創出に役立ってきたことから、近年特に注目されているようです。

デザイン思考の一つの特徴は、圧倒的ユーザー中心主義であることです。デザイン思考のユーザー中心主義とは、ユーザーの欲しいものを聞き、その通りに行う「お客様第一主義」の考え方とは少し異なります。

デザイン思考でいうユーザー中心主義というのは、ユーザーになりきり、ユーザーを深く理解することで、ユーザー自身も気づいていない潜在的ニーズを発見し、驚くべき気づきを得て、そこからアイデアを発想して問題解決をすることにあります。

物流とデザイン思考

これらの考え方は物流にも共通することが多くあります。

例えば、新たな業務フローの設計やシステム設計をする際などはユーザーの視点が重要になります。現に、設計した内容がユーザーの視点が取り入れられておらず、その結果、立上げ時に問題が発生し、現場が混乱する、またそれらを改修するために追加投資が発生するなどは、今でもよく耳にします。設計時にはユーザーを自分に置き換え、設計した内容でスムーズに動くか、本当にユーザーが使いやすい(効率的)仕様になっているかなど、さまざまなシチュエーションから、仮説を立て、検証することが重要になります。そうすることで課題が見え、それに対する対策など、事前に問題を取り除くことができます。さらにもっと踏み込んで、ユーザーをさらに深く理解することで、ユーザー自身も気づいていない課題・潜在ニーズを発見し、さらなる改善に繋がることもあるかもしれません。

今の時代は消費者も個性化、多様化しており、それに合わせて物流ニーズも多様化しています。多様化の時代だからこそ、ユーザーの視点は重要になります。ユーザーになりきり、深く理解することで、潜在的なニーズ・課題を発見し、それが問題解決の切り口になるかもしれません。

(文責:南部 大志)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第412号 2019年8月21日)

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