リスクへの処方箋

いよいよ3月となりました。目前に控える4月と合わせて、入学、卒業、入社、退職、転勤等、人の入れ替わりが激しい時期が近づいてきました。2016年の住民基本台帳人口移動報告によると、2016年における3、4月の都道府県間の移動者数は合計で約85万人でした。1年間で約227万人ですので、全体の人口移動の40%近くが2か月間に集中していることが分かります。読者の方々の中には既に転勤の内示が出ている方もいらっしゃるのではないでしょうか。新しい環境と業務に不慣れなうちは、普段では考えられないようなミスや失敗をすることもありますので、特に注意が必要です。

実際に、ある企業では、労働災害(事後の休業4日以上のケース)の60%が経験年数3年未満の担当者によるものでした。また、労働災害減少に向けた対策を考える必要がありますが、その企業では主に下記3点が挙げられておりました。

1.作業手順の遵守
2.雇入れ時教育の徹底
3.職場巡視による指導

さて、労働災害の60%が経験弱者によるものであるという事実に対して以下の理由が考えられます。1つは「新しい作業者が慣れていないから事故になった」という、事故が作業者の経験不足に起因するということ。もう1つは「既存の作業者が慣れているから、これまで事故が発生していなかった」という、潜在的リスクを既存の作業者の経験値で回避しているということ。どちらが重要ということではなく、どちらかに解釈が偏り続けることで、思考停止に陥り、事故原因の本質を見誤った対策をしてしまうことを最も危惧すべきです。

弊社が実施している物流リスク診断で、実際に物流現場をチェックさせていただくことが多々あります。その中で「適切な対策が出来ていないのでは?」と感じた物流現場もありました。改善が必要だと思われる一例ですが、歩行帯の線が消えていることや非常扉の前に障害物が置いてあること等が挙げられます。特に新たな作業者が入らない現場ほど、リスクが顕在化していない恐れがあります。リスクをきちんと理解し、未然に防ぐ措置を講じなければいけません。そのために、まずは物流現場におけるリスクを抽出してみてはいかがでしょうか。

(文責:野尻 達郎)

【参考】
総務省統計局WEBサイト http://www.stat.go.jp/index.htm

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第378号 2018年3月8日)

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