間違いだらけの物流業務委託-5

2015年3月に出版されました「間違いだらけの物流業務委託」の一部をご紹介します。
「第5章 「3PL」体制に進化する」では、現在よく使われる言葉となっているサード・パーティー・ロジスティクス(3PL)体制に進化するために必要なことについて取り上げています。

サード・パーティー・ロジスティクス(3PL)は、荷主でもなく、物流事業者でもない第三者がロジスティクスをおこなうことです。3PL事業者は、従来の物流事業者とは対象業務が異なり、簡単に言うと「物流部業務を代行してくれる会社」のことです。提案型物流を指向し、業際分野を行っている「元請物流事業者」と「3PL事業者」を同等に考えるのではなく、180度立場が異なることを理解することが重要です。
その3つのキーワードは、「パートナー」「荷主の立場」「ロジスティクス業務」ですが、そのキーワードから本来の3PLついて理解し、自社が「3PL体制に進化する」段階であるか判断をすることが必要です。
3PL化のねらいは、「コスト削減」「最適体制の維持と高度化」「本業集中」ですから、物流からロジスティクスやサプライチェーンマネジメントへ高度化するための一手段と理解します。
その3PL業務の委託先選定においては、「提案力」「実務遂行能力」「情報システム力」などが重要なポイントとなりますが、バランス良く実力のある委託先を選定することが必要です。また、3PL事業は、業務開始までの企画提案期間のコスト負担が大きいため、提案のコスト負担が許容できて、業務開始後の企画改善力のある事業者を選定すべきです。
3PL事業者との料金体系には「マージン方式」「フィー方式」がありますが、3PL体制に進化した際は「フィー方式」採用を検討すべきです。
3PL事業者に業務を委託し運用していく際には、業務範囲を明確にし、内容と守るべきレベルなどについて明文化します。運用においては、ブラックボックス化しないように管理していくことが必要です。また、3PLをうまく活用するためには、特に経営者の3PLに対する理解、組織の壁を越えた全社での取組み、委託先に本気度を示す、3PL事業者のタイプに合わせた対応をおこなうなどに注意します。

(文責:中谷 祐治)

詳しい内容は、日刊工業新聞社刊「間違いだらけの物流業務委託」をご覧いただけますと幸いです。
https://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00002879

ロジ・ソリューション株式会社では、本来の3PL業務を受託運営させていただいております。3PL業務につきましては、弊社のコンサルティング力をもとに、最適で実現可能なご提案をしてまいります。

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第302号 2015年11月18日)

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