契約の基礎について

内部統制対応や下請法遵守の観点から、契約書締結を徹底させている企業が多くあると思います。また、契約書・覚書が締結されていないが為に、事業運営に支障が出る事例もあるかと思います。そんな昨今、私も契約書締結の重要性を学ぶセミナーに参加してきました。そこで、釈迦に説法になるかもしれませんが、契約の基礎について、簡単に述べさせて頂きたいと思います。

まず、契約の定義ですが「対立する当事者の意思表示の合致によって成立する、権利義務の発生、変更、消滅についての法律行為」となっております。
尚、当然ですが、この約束を守らないと、法律の力によって約束を履行させたり、損害賠償を請求したりする事が出来ます。
すなわち、契約とは、「対等で公平」な立場で権利の確保、リスクの分散を図るための合理的な条件を作成する事であるといえます。

では、契約書はなぜ必要なのでしょうか?
当然ながら、契約は『当事者間の意思表示の合致』である為、口頭での約束も契約として扱われます。しかしながら、口約束のみでは、当初は予想していなかった事態の発生や、担当者の交代、誤解などからトラブルが発生することがあります。
契約書の作成は、それらを回避する為、約束の内容を『証拠』として残す行為であると言えます。つまり、契約書を作成する最大の意味は『後日の紛争を防止すること』『万が一、紛争となった場合に、重要な証拠として活用すること』であるといえます。

元来、物流業界はグレーゾーンが多く存在する事や取引先との力関係が反映され、契約書の締結や適正な更新がなされていない事が多い業界であるように言われているようです。また、物流事業者自体が取引先からの要求を回避する為に契約書の締結を進めていかないケースも存在すると聞きます。
しかしながら、上記内容を鑑みると、健全な事業継続の為に契約書の締結は必要不可欠なものであると考えます。
また、契約書の締結を前提とした各種対応は社会的にも問われている時代であると考えます。
まずは、みなさんの職場にある各種取引についての契約事項を確認して頂き、契約書・覚書の締結を実現していきましょう。
当然ながら、取引先の与信審査も重要である事、付記させて頂きます。

(文責:高田)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第177号 2012年6月20日)

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