「見える化」の必要性

休日に京葉線を利用して外出をしました。あいにく風が強い日で、八丁堀のホームで電車を待つ間に、運転見合わせのアナウンスが流れてきました。
「風速25m以上の風が吹いている為、運転を一時見合わせております。」「一時」というのだから、その内運転を再開するだろうと、特に悩むこともなく電車を待つことにしました。電車を待つ人々で、ホームは次第に混雑し始めました。
「風速25m以上の風が吹いている為、運転を一時見合わせております。今入った情報によりますと、間もなく運転を再開する予定です。」再度アナウンスが流れてきました。良かった間もなく再開か、と引き続き電車を待つことにしました。既に30分が過ぎようとしていました。それから何度同じアナウンスを聞いたことか…
いよいよ諦めて、別の経路を利用し途中からタクシーで向かうか、目的地を変えるかという判断をしかねていました。混雑するホームの先頭に並んでしまったばかりに、なかなか抜け出す踏ん切りがつかなかったのです。もしかしたら、「間もなく」電車がやってくるかもしれない、今抜けたら今まで待った1時間弱が無駄になる…
「風速25m以上の風が吹いている為、運転を一時見合わせております。大変長らくお待たせ致しました。電車は12時には東京駅を出発できる見込みです。」あと10分待てば電車が再開すると聞いて喜んだのも束の間、結局、実際に電車が動き出したのは、12時を10分ほど過ぎてからでした。

天候や人災の影響で電車が止まることはよくあることで、仕方のないことだと思います。けれど、的確な情報を流してもらえなければ、その情報を頼るしかない人は次の行動に移れないのです。大体の目安でも分かれば、他の経路を取る人もいれば、待った方が良いと判断する人もいるし、諦めて予定を変更することも可能です。信頼できる情報があれば、それを基に、自分にとって最適な判断をすることができるのです。
今回の震災では、被災された方々の「情報が欲しい」という言葉が非常に印象に残りました。曖昧な情報では、次の行動、今後の行動の判断ができないのです。そして何より、自分の置かれた状況を把握出来ないということは、非常に不安なことだと思います。休日のわずか1時間程度の間に感じた不安と苛立ちでは、全く比較になりませんが、改めて避難所にいる方々にとっての「情報」の意味を考えさせられました。
必要な貨物が時間通りに届かないことは、その後の生産計画に影響を与えるなど、サプライチェーンを中断してしまう可能性もあります。震災の影響を受け、物流が滞ることに対する不安と苛立ちを経験された方は多いのではないでしょうか。貨物の現在地を追跡するシステムの投入も、一般的になっています。現状を把握する安心感の為にも、「見える化」の徹底の必要性を改めて考えさせられました。

(文責:小出)

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(ロジ・ソリューション(株) メールマガジン/ばんばん通信第127号 2011年5月25日)

 

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